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確定申告

確定申告が必要な年金受給者とは?不要になる場合とは?

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年金受給者であっても2月3月の時期に確定申告をする必要がある人がいます。確定申告しなければならない、確定申告をした方がいいに分けてまとめてみました。



年金の種類

条件の前に、まず年金の種類について説明します。

公的年金や企業年金など日本には様々な年金制度がありますが、税金を計算する上で年金収入は3種類に区分されます。

  1. 公的年金等
  2. 公的年金等以外の年金
  3. 非課税所得の年金

具体例も挙げながらひとつずつ説明します

1.公的年金等

  • 老齢基礎年金(国民年金)
  • 老齢厚生年金(厚生年金、共済年金)
  • 企業年金

国民年金などの国や市町村から支払われる年金だけでなく、企業年金などの企業が退職者に支払う年金も「公的年金等」に区分されます。

給付を受けているときには、「公的年金等の源泉徴収票」が発行されます。

収入金額は口座の入金額から計算することも可能ですが、源泉徴収票の「支払金額」から計算すると正確に確認することができます。

2.公的年金等以外の年金

  • 個人年金

個人が生命保険会社などと契約する個人年金は「公的年金等以外の年金」に区分されます。

給付を受けているときには、保険会社から「生命保険契約等の年金の支払調書」が発行されます。

扶養控除の対象になるかどうかは支払調書の「差引金額」から判定します。

3.非課税所得の年金

  • 遺族年金
  • 障害者年金
  • 老齢福祉年金
  • 増加恩給
  • 傷病賜金

このような傷病者や遺族が受け取る年金は公的年金等に含まれますが、その中でも「非課税所得の年金」に区分されます。所得税や住民税の計算や扶養の判定では一切除外します。

確定申告をしなければならない年金受給者

  • 公的年金等の収入金額が400万円を超える
  • 公的年金等以外の所得金額が20万円を超える

以上のいずれかに当てはまる年金受給者は確定申告をしなければなりません青色の個人事業主などと同様に申告が義務になります。書き方についてはこちらのページでまとめています。

ひとつずつ詳しく説明します。

公的年金等の収入が400万円超

公的年金の収入金額の合計が400万円を超える人は確定申告をしなければなりません。

老齢年金と企業年金の両方を受給している人は、合計した金額で判断します。

公的年金等以外の所得が20万円超

アルバイトや個人年金などで公的年金等以外の所得があるとき、その所得が20万円を超えるときは確定申告をしなければなりません。

よく出てくる所得は以下のようなものがあります。

  • 給与所得
    -アルバイト・パート
  • 雑所得
    -個人年金、副業やFX取引など
  • 譲渡所得
    -土地や建物などの資産の売却
  • 一時所得
    -生命保険の満期返戻金、懸賞や福引きの賞金、競馬の払戻金など

給与所得

給与所得とは年間の給与収入から計算される金額です。計算式はややこしいので計算機を用意しました。

年間の給与収入が85万円超えていると、給与所得が20万円を超えます。つまり、年金受給者のパートやアルバイト収入が85万円以下なら確定申告をする必要はありません。

雑所得(個人年金)

保険会社から「生命保険契約等の年金の支払調書」から判断します。個人年金を受け取っていても、支払調書の「差引金額」が20万円以下なら確定申告をする必要はありません。

雑所得(副業やFX取引)

このケースの所得は簡単に言うと利益のことです。副業などをしていても1年間の利益が20万円以下であったり、原価や経費が上回って赤字になっている場合には申告する必要はありません。

確定申告の判定で除外される所得

  • 源泉徴収あり口座での株の取引による所得(株式等の譲渡所得)
  • 配当金の受け取りによる所得(配当所得)

この2つは、ここで言う「給与以外に所得」からは除外されます。そのため、1年間に20万円を超える所得があったとしても確定申告をする必要はありません。

ただし、源泉徴収なし口座での株の取引の所得がある場合、その所得が20万円を超える場合には確定申告をしなければなりません。

非課税の所得も除外

  • 失業保険
  • 児童手当
  • 出産一時金、給付金
  • 宝くじ当選金、サッカーくじ払戻金
  • 交通事故などによる加害者から慰謝料や賠償金
  • 不倫や浮気の慰謝料や示談金

これらはそもそも所得税や住民税の対象にならない非課税の所得に該当するため、その年に収入があったとしても確定申告をする必要はありません。

確定申告をした方がいい年金受給者

所得控除や税額控除を受けられるとき

確定申告をした方がいい場合というのは、申告をすると所得税の還付が受けられるときです。

これらの所得控除や税額控除は確定申告しなければ適用を受けられません。

もちろん必ず確定申告をしなければならないというわけではありませんが、納めるべく所得税や住民税を減らすことができるので、余裕があればぜひ申告をしましょう。ただし、確定申告は慣れていないと大変な作業になるので、無理にする必要はありません。

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