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【個人・法人】少額減価償却資産の特例の仕訳の方法、申請の方法、申告書の書き方とは?

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少額減価償却資産の特例の適用を受けるときの会計での仕訳の方法や所得税と法人税の申告書の書き方についてまとめました。



はじめに

青色申告が必須

個人と法人どちらも適用できる制度ですが、どちらも事前に青色申告承認申請書を税務署に提出して、青色申告をしなければ適用を受けることができません。

1点の取得金額が10万円以上30万円未満

少額減価償却資産の特例の適用が受けられる資産は1点の取得金額が10万円以上30万円未満のものに限られます1

同じものを複数購入してその合計が30万円以上になったとしても、1点の金額が30万円未満なら適用を受けられます。詳しくはこちらで説明しています。

仕訳の方法

仕訳の方法は個人と法人どちらも同じです。

勘定科目を選ぶ

取得した資産に合う勘定科目を選びます。よく出てくるものを一覧にしました。

勘定科目 取得したもの
建物 倉庫、車庫、プレハブなど
建物附属設備 エアコン、照明、ガス、カーテン、消火設備、電気工事、内装工事、ユニットバスなど
機械装置 作業場や工場、農業で使われる機械や装置
車両運搬具 自動車、バイク、台車、リアカーなど
工具器具備品 パソコン、スマートフォン、携帯電話、机、椅子、パーテーション、テレビ、冷蔵庫、応接セットなど
ソフトウェア パソコンで利用するソフトなど

中古で購入したものも少額減価償却資産の特例の適用ができます。

判断がつかなければ一番近いと思う勘定科目を選びましょう。勘定科目の間違えで不利益を被ることは一切ありません。

取得したとき

選んだ勘定科目で仕訳を切ります。

税込経理

5月31日に税抜110,000円のパソコンを3台購入

  • 05/31
    工具器具備品 356,400/現預金 356,400

税抜経理2

5月31日に税込110,000円のパソコンを3台購入

  • 05/31
    工具器具備品 330,000/現預金 356,400
    仮払消費税    26,400/

期末、決算日

個人事業なら12月31日、法人なら決算日に次の仕訳を切ります。取得した年に減価償却費という勘定科目で全額経費になります。

税込経理

  • 12/31
    減価償却費 356,400/工具器具備品 356,400

税抜経理

  • 12/31
    減価償却費 330,000/工具器具備品 330,000

これで仕訳は以上です。

申告書の書き方

申告書の書き方は個人と法人で異なります。

個人

青色申告決算書

青色申告決算書2ページ目の「減価償却費の計算」に取得した資産を種類ごとに名称と数量、年月、金額を入れ、摘要に「措法28の2」と記入します。

「取得価額」「償却の基礎になる金額」「本年分の必要必要経費算入額」は全て同じ金額になりますが、税込経理なら税込価格、税抜経理なら税抜価格を入れます。

税抜経理の場合は330,000円になります。

+ 欄が足りない場合

適用する資産の種類が多くて書ききれないときは、次のように合計額を記入することも認められています。

この場合、一点ごとの金額が分かる明細一覧を各自用意して保管しておかなければなりません。ただし、明細を提出する必要はありません。

期限後申告でもOK

適用する際の特別な記入は以上です。青色申告決算書、確定申告書を作成して通常通り提出(電子申告)を行います。

少額減価償却資産の特例は期限後申告でも適用できます。

法人

申告書別表16(七)

法人税の申告書の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例に関する明細書に取得した資産を種類ごとに名称と数量、年月、金額を入れます。

取得価額は税込経理なら税込価格、税抜経理なら税抜価格を入れます。

税抜経理の場合は330,000円になります。

右下に適用を受ける金額の合計を記入します。

期限後申告でもOK

適用する際の特別な記入は以上です。申告書、決算書、勘定科目内訳書、事業概況書を作成して通常通り提出(電子申告)を行います。

少額減価償却資産の特例は期限後申告でも適用できます。

  1. この特例が適用できるのは、1年間で合計300万円以下と定められています。また、個人事業の開業1年目、法人の設立1年目で事業期間が12か月未満になる場合には、限度額は月数×25万円で計算します。
  2. 会計ソフトの設定によっては、税抜経理でも税込経理の仕訳で入力できます。

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