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重加算税とは?計算方法や税率、要件などわかりやすく解説!

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重加算税についてまとめてみました。



重加算税とは

仮装や隠蔽のペナルティ

税務調査で申告などの誤りが見つかり税務署に指摘を受けたとき、追加の納税を行うとともに、次の加算税というペナルティのような税金が一緒にかかってきます。

この誤りが納税額を低くするための仮装や隠蔽によるものであったとき、これらの加算税に代わってかかるさらに重い罰金のような税金が重加算税です。脱税を防ぐために設けられている制度です。

法人だけにかかる税金ではありません。所得税や相続税、贈与税などの申告で仮装や隠蔽が認められた場合には、個人にかかってくることもあります。

仮装や隠蔽とは?

具体的な仮装や隠蔽は次のとおりです。

  • 帳簿書類や明細書、契約書などの隠匿や破棄、虚偽の記載、偽造など
  • 他人の名義や架空名義の取引の計上
  • 資産、財産の隠匿や捏造
  • 税務調査などで虚偽の答弁

このような客観的な事実から税務署は判断します。本人に仮装や隠蔽の意図があったかどうかについては関係ないため、故意ではなかったとしても重加算税がかかることがあります。

次のような場合には仮装や隠蔽にはなりません。

  • 売上や仕入、経費の計上時期を間違えた
  • 評価金額の方法や計算を間違えた
  • 経費にならない金額を入れていた
  • 勘定科目を間違えた

不服申し立てができる

税務署の判断に納得ができない場合は、重加算税の処分を受けてから3か月以内なら不服申し立てをすることができます。

再調査もしくは審査請求

不服申し立ては審査請求もしくは再調査のどちらかを選択します。

審査請求とは、国税不服審判所という機関に不服を申し立てることです。審判官によって調査や判断が行われます。一方、再調査とは、税務署に対して不服を申し立てることです。再調査に納得がいかなければ審査請求を行うことも可能です。

最終的には司法判断

国税不服審判所の審査請求の判断も納得いかなければ、訴訟で判断を求めます。納税者が原告、税務署が被告となり、裁判所で判決が確定します。

経費に入れることはできない

個人の場合

事業所得や不動産所得などの会計処理では「事業主貸」で仕訳を切ります。経費に入れることはできない税金なので、「租税公課」で仕訳を切ってはいけません。

個人の仕訳

  • 事業主貸 50,000/現預金 50,000

家事用の資金で納めた場合は、仕訳を切らなくても問題ありません。

法人の場合

法人の会計処理では「租税公課」で仕訳を切りますが、法人税の申告書では否認され(損金不算入となり)、実質的には経費としては扱われません。

法人の仕訳

  • 租税公課 50,000/現預金 50,000

計算や税率

対象となる税額から計算される

税務調査後の修正申告で計算された納税額のうち、仮装や隠蔽にかかるものと判断された税額から重加算税は計算されます。

納税額の一部が重加算税の対象となることもあります。この場合、重加算税の対象とならなかった部分については、無申告加算税や過少申告加算税、不納付加算税の対象となります。

計算式

計算式は次のとおりです。

計算式

  • 重加算税 = 対象となる税額 × 税率

税率は重加算税に代えられた加算税によって異なります。

  税務調査があったときの税率 仮装隠蔽が認められ、重加算税に代わったときの税率
無申告加算税 15%(20%) 40%
過少申告加算税 10%(15%) 35%
不納付加算税 10% 35%

通常の加算税よりも2倍以上の税率がかかり、非常に重いペナルティであることが分かります。本来の税額よりも加算税の方が大きくなるということも珍しくありません。

過去5年以内に処分を受けていた場合

過去5年以内に税務調査で指摘を受け、4つの加算税を課されていた場合には、短期間に不正を繰り返す処分として重加算税の税率がさらに重くなります。

  • 無申告加算税  → 50%
  • 過少申告加算税 → 45%
  • 不納付加算税  → 45%

一度、税務調査で大きな指摘を受けていると、短い期間で再び税務調査が行われることがよくあります。

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