郵送による確定申告書の提出方法についてまとめてみました。税務署が自宅から遠くにある人、税務署まで行く暇がない人はぜひおさえておきましょう。
確定申告書の提出
提出先
確定申告書は、提出時の納税地を管轄する税務署に提出することとなっています。申告書第一表のに記入した「住所」から次の国税庁のweサイトを使って判断します。
確定申告書の提出先(国税庁webサイト)
提出期限
申告書の提出期限は次のとおりです。
申告 | 期限日 |
所得税の確定申告書 | 3月15日 |
消費税の申告書 | 3月31日 |
贈与税の申告書 | 3月15日 |
土日祝日の場合は、その翌平日が期限日になり、1日2日ほど延長されます。平成31年3月31日は日曜日なので、消費税の申告書の提出期限日は、その翌日の月曜日の4月1日となります。
郵送では消印有効である
郵送での提出の場合、次のルールが設けられています。
ただし、納税申告書(添付書類及び関連して提出する書類を含む。)や提出時期に具体的な制約がある書類(後続の手続に影響を及ぼすおそれのある書類を除く。)については、その書類が郵便や信書便により提出された場合、その郵便物や信書便物の通信日付印により表示された日が提出日とみなされます(発信主義)。
出典 国税庁 税務手続に関する書類の提出時期
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/teishutsujiki/presentation.htm
つまり、郵送では消印の日付が申告書の提出日とみなされます。
確定申告書を3月15日に郵送して3月16日に税務署に到着したとしても、消印の日付が3月15日なら期限内申告となります。
郵送での提出方法
用意するもの
- 申告書一式-提出用
- 申告書一式-控え用
- 角2封筒×2枚
- 切手
- セロテープ(もしくはのり)
- ボールペン赤と黒
申告書の控え
申告書の控えを税務署に提出すると、収受日付印を押されて戻ってきます。翌年の申告書の作成の参考になったり、所得の証明として銀行に提示できたりと控えは何かと必要になります。
控え用の申告書を一から作成するのではなく、できあがった提出用の申告書をコピーして印鑑を押せば、簡単に作成することができます。後から税務署に申告書の控えを取り寄せるのは時間やお金がかかり非常に手間なので、ぜひ用意しておきましょう。
申告書だけでなく、源泉徴収票や添付の証明書や明細書のコピーもとっておくことをおすすめします。
角2封筒
「角2」とはA4用紙が折らずに入る大きさの封筒です。特に指定はありません。市販のものを用意しましょう。
控えの申告書を返送してもらうときの封筒は提出する人が用意しなければならないため、送付用と合わせて2枚必要になります。
レターパックもOK!
国税庁では、申告書の送付は第一種郵便物か信書便物どちらかのみと定められています。第一種郵便物は封筒の普通郵便だけでなくレターパックも対象になります。 申告書の税務署への送付(国税庁webサイト)
- レターパックプラス
- レターパックライト
- スマートレター
レターパックは3種類ありますが、どちらも申告書を送付することができます。割高にはなることがありますが、簡単に送付したいときは便利です。一方、ゆうパックや宅配便など荷物として送付することは認められていません。
封筒に住所を記入する
2枚の封筒にそれぞれ住所を記入します。
送付用の封筒
国税庁のwebサイトから所轄の税務署の住所を確認して記入します。
税務署の所在地(国税庁webサイト)
税務署の職員の人がすぐに判断できるようにするために、送付用の封筒の表の左下に「所得税確定申告在中」と赤字で書いておきましょう。
返信用の封筒
返信用の封筒には自分の住所を記入します。
切手を貼る
送付用と返信用の両方の封筒に切手を貼ります。角2封筒は定形外郵便物の規格内に該当します。切手代は封筒も含めた送付物の質量によって決まります。返信用封筒の切手代も提出する人が負担します。切手を貼らないと税務署は申告書の控えを送り返してもらうことができません。
料金表は次の通りです。
重量 | 角2封筒の切手代 |
50g以内 | 120円 |
100g以内 | 140円 |
150g以内 | 210円 |
250g以内 | 250円 |
500g以内 | 390円 |
個人情報が詰まった書類を提出するので、不安な人は追跡もできる簡易書留で送付しましょう。簡易書留は普通郵便の料金にプラス320円した金額です。
重さの目安
封筒とコピー用紙のおおよその重量は次の通りです。あくまで目安として参考にしてください。
種類 | 重量 |
角2封筒/1枚あたり | 約20g |
A4用紙/1枚あたり | 約4g |
封筒を送る
- 確定申告書一式-提出用
- 確定申告書一式-控え用
- 返信用封筒(切手を貼ったもの)
以上のものを入れて送付をします。入れ忘れがないよう注意しましょう。
1週間程度で控えが戻ってくる
申告書の控えは送付から1週間程度で税務署から戻ってきます。申告書の提出が確定申告時期ではないときは、もっと早く戻ってくることもあります。
納税と還付
還付
申告書の計算で税金が還付される場合は、申告書を提出してから1か月程度で手続きが行われ、指定した金融機関の口座に振り込まれます。還付が行われるときは税務署から通知が届きます。
納税
申告書の計算で納税となった場合は、申告書の提出期限までに納税を行わなければなりません。詳しくはこちらのページでまとめています。
所得税の確定申告で納税額が発生すれば、3月15日までに納付をしなければなりません。6種類ある所得税の納付の方法についてまとめてみました。 納 ... 贈与税の申告で納税額が発生すれば、3月15日までに納付をしなければなりません。5種類ある贈与税の納付の方法についてまとめてみました。 納付の ... 消費税の申告で納税となり、金融機関の窓口で税金を納めるときは納付書が必要です。納付書の書き方や入手の仕方についてまとめてみました。 このペー ...
所得税の6種類の納付の方法について分かりやすく解説!
贈与税の5種類の納付の方法について分かりやすく解説!
【個人・法人】消費税の納付書の書き方、入手の方法とは?