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ふるさと納税の限度額の計算方法とは?自動計算機付き!

投稿日:2018年5月17日 更新日:

ふるさと納税とは、実質的な寄付額が2,000円ほどで全国各地の特産物などの返礼品を手に入れられるという制度で、事前に手続きを行えば、確定申告をする必要もないので多くの人が利用しています。しかし、ふるさと納税にはその人の所得に応じて、限度額が設けられていて、それを超えてしまうと実質的な寄付額が大きく増えてしまいます。



限度額の計算式

ふるさと納税の限度額の計算式は以下の通りです。

計算式

ふるさと納税の限度額 =
住民税の所得割額 ✕ 20% /(90%-所得税の限界税率)+ 2,000

少し簡単に解説をしたいと思います。限度額の計算だけしたいという人はスクロールして飛ばしてください。

住民税の所得割額

住民税は都道府県税と市区町村税に分かれますが、どちらも所得割と均等割という2つの税金で構成されています。都道府県税の所得割と市区町村税の所得割を合計した金額が限度額の計算では必要になります。所得割額は税額控除後の金額で計算します。

所得税の限界税率

所得税は累進課税となっているため、その人の課税所得金額によって限界税率(一番高い税率)は異なります。復興特別所得税も加味するため、所得税率に ✕1.021 をします。表にすると以下の通りになります。

所得税の課税所得金額 所得税率 限界税率
 ~195万円以下  5% 5.105%
 195万円超~330万円以下  10% 10.21%
 330万円超~695万円以下  20% 20.42%
 695万円超~900万円以下  23% 23.483%
 900万円超~1800万円以下  33% 33.693%
 1800万円超~4000万円以下  40% 40.84%
 4000万円超~ 45% 45.945%

所得税の課税所得金額を求める

源泉徴収票や確定申告書から課税所得金額を求めることができます。

源泉徴収票では「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を差し引いたものが所得税の課税所得金額です。

確定申告書では第一表の「所得金額の合計額」から「所得から差し引かれる金額の合計額」を差し引いたものが所得税の課税所得金額です。

 

 

所得税の限界税率を求めるにも手間が大きくかかってしまいます。ここでは自動計算フォームを使って説明したいと思います。

限度額の計算

前年の所得から計算する

ふるさと納税の限度額は、寄附を行なった年の所得金額などから計算されます。そのため、その年のふるさと納税の正確な限度額は翌年にならないと計算することはできません。限度額を計算する際は、前年の所得のデータを使いしょう。

用意するもの

  • 所得税の源泉徴収票(もしくは確定申告書)
  • 住民税の課税通知書

計算式にもある通り、限度額の計算は所得税と住民税2つのデータが必要になります。住民税の課税通知書とは6月ごろに送られてくる明細書です。会社員の人は年末調整をした会社から渡されます。

計算で必要な数字

自動計算フォームに入力する数字を説明します。

源泉徴収票(もしくは確定申告書)

源泉徴収票の上側にある「給与所得控除後の金額」と「所得控除の額の合計額」が計算では必要になります。

確定申告書では第一表の左真ん中にある「所得金額の合計額」と左下にある「所得から差し引かれる金額の合計額」が計算では必要になります。

住民税の課税通知書

以下のような税額の表を探します。その中に記載されている「市区町村の所得割額」と「都道府県の所得割額」が計算では必要になります。

自動計算フォーム

年末調整もしくは確定申告を選んで、4か所の金額を入力すると、ふるさと納税の限度額の計算が行われます。

限度額を超えてしまうとどうなるのか?

寄附はできる

限度額という言い方をしていましたが、全国の市町村に寄附をするということに関して制限はありません。上で計算した限度額を超えても寄附を行うことは可能です。

超えたところ分は税金の控除ができなくなる

ふるさと納税の控除は3種類ある

ふるさと納税での所得税や住民税の減額は、3種類の控除の方法によって行われます。

  • 所得税寄附金控除
  • 住民税寄附金税額控除
  • 住民税寄附金税額特例控除

この控除が全て行われると、寄付金(ふるさと納税)の負担額が2,000円になるように所得税や住民税の控除や還付が行われます。

計算した金額は特例控除の限度額である

3種類の控除のそれぞれに寄附金(ふるさと納税)の限度額が設けられていますが、その中で一番低いのが「住民税寄附金税額特例控除」です。「住民税寄附金税額特例控除」の限度額を計算することにより、3つ全ての控除が行われるふるさと納税の限度額を計算しました

そのため、上で計算した限度額を超えた分に関しては、「住民税寄附金税額特例控除」は行われませんが、「所得税寄附金控除」と「住民税寄附金税額控除」は行われます。

税額特例控除が一番税金を減額してくれる

3つの控除の中で税金を一番減額するのは「住民税寄附金税額特例控除」です。この控除はふるさと納税にしか適用されないもので、これのおかげで実質的な寄付額2,000円で全国各地の返礼品を手に入れることができるのです。「所得税寄附金控除」と「住民税寄附金税額控除」だけしか控除が行われないと、少ししか税金の減額がされません。

節税目的なら限度額に抑えるべし

ふるさと納税は「住民税寄附金税額特例控除」が行われることが一番の醍醐味です。ほとんどの人が負担額2,000円で返礼品を手に入れることが目的だと思います。魅力的な制度を最大限活用するためには、寄附金(ふるさと納税)を限度額に抑えるようにしましょう。

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