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所得税

退職金を受け取ったときに確定申告が必要な場合とは?

ほとんどの人は一生のうちに1回か2回くらいしか退職金を受け取りません。そんな退職金でも場合によっては税金がかかってきます。今回は申告をする必要があるのかまとめてみたいと思います。



退職金は給与所得ではない

退職金=退職所得

毎月受け取っている給料や賞与などは給与所得に分類されます。一方、退職金は退職所得に分類されます。そのため、給与所得と退職所得は全く異なった方法で別々に計算をします。

源泉徴収票も別々になる

毎年12月や1月ごろに会社から受け取るのは「給与所得の源泉徴収票」です。退職金を受け取ったことは「退職所得の源泉徴収票」というもので証明をします。そのため、退職した年は給与所得と退職所得それぞれの源泉徴収票を受け取ります。

退職所得の源泉徴収票も非常に大切な書類なので大事に保管をしましょう。

退職金にかかる税金の計算方法についてはこちらでまとめています。

確定申告が必要になるのか?

「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば確定申告をする必要はない

退職金を受け取る時、会社から「退職所得の受給に関する申告書」という用紙を渡されます。これに本人が記入して会社に提出をすることで、会社は退職金にかかる税金を計算し、退職金の支給額から差し引きます。退職金を受け取った時点で正しい所得税と住民税が天引きされているので、確定申告をする必要はありません。

会社は通常「退職所得の受給に関する申告書」の提出を求めるため、原則、退職金を受け取っても確定申告は不要になります。

確定申告をしている人は

退職金の税金が会社で計算されている状況でも、事業所得や不動産所得、医療費控除などで確定申告をする人もいらっしゃいます。そのような場合、通常通りの確定申告をするだけで、退職所得は一切無視をして構いません。仮に確定申告で退職所得の申告まで行なっても結果は一切変わらないので意味がありません。

「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しなかった

「退職所得の受給に関する申告書」を提出していなければ、受け取る退職金の20.42%の税率で所得税は天引きされます。そのため、退職金にかかる所得税額と天引きされた金額に差が生じるので、確定申告で精算を行います。

基本的に「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合であっても、天引きされる住民税額は変わりません。

源泉徴収額 > 退職金にかかる所得税額 の場合

源泉徴収額が退職金にかかる所得税より大きい場合、税金を納め過ぎているので確定申告をすることにより還付されます。この場合、確定申告をしなくても問題ないですが、しないと損をしてしまいます。申告期限は5年もありますので、余裕がある時に申告をしましょう。

源泉徴収額 < 退職金にかかる所得税額 の場合

源泉徴収額が退職金にかかる所得税より小さい場合、税金が足りていないので、確定申告をすることにより不足分を納付します。この場合、確定申告は必ず行わないとなりません。申告期限は3月15日までです。それ以降に申告、納付を行うと延滞税などが加算される可能性があります。

退職金についての注意

年金形式で受け取る

このように退職時に受け取る一時金は退職所得に該当しますが、退職金を年金形式(企業年金)で受け取る場合もございます。その場合、所得は公的年金等の雑所得に該当します。

公的年金等は企業年金や共済年金、国民年金、厚生年金といった国や市町村から支払われる年金のことを指しますが、その金額が年間で合わせて400万円を超えてしまうと、確定申告を行わないとなりません。毎年確定申告をしなければならない人もいます。

死亡により退職金を親族が受け取る

亡くなってから3年以内に退職金の支給が確定したものは相続税の対象となります。上で計算した退職所得控除額などは一切適用されません。退職金がそのまま相続財産となります。退職金は非常に大きな金額になることもあるので、相続税に大きな影響を及ぼす場合もあります。相続財産として計算することを忘れないようにしてください。

勤務年数で退職金の非課税額が決まる

退職金の税金を求める時、勤務年数を計算しますが、その年数で非課税の範囲が決まります。例えば勤務年数が10年の場合、計算をすると退職所得控除額が400万円になります。つまり、退職金400万円までは税金がかかりません。

退職金をもらう時、一時金(退職所得)と年金(雑所得)の金額を本人が設定できる会社もあります。そのような場合、この仕組みを知っておくと、上手い節税ができます。

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