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個人事業主も扶養に入ることができる

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会社員と比べ、個人事業主は安定して収入を得ることが難しいものです。昨年は大きく利益が出たとしても、今年はあまり利益がでないということもございます。あまり知られていませんが、個人事業主は、利益が出ない年や損失が出た年は生計を一にする親族や配偶者の扶養に入り、扶養控除や配偶者控除、配偶者特別控除を適用することができます。ここでは個人事業主は事業所得のみである(給与所得などが一切ない)という前提で説明をします。



扶養控除、配偶者控除が適用できる範囲

以下の条件を満たすと、年間の合計所得金額が38万円以下になるので、収入がある生計を一にする親族や配偶者がいれば、その人の扶養控除、配偶者控除を適用することができます。

青色申告の場合

青色申告事業者は10万円控除と65万円控除の2つに分かれます。ここでいう利益とは、売上から原価や経費などを差し引いた金額です。所得税青色申告決算書の㊸のことを指します。

  • 青色申告特別控除10万円の場合、年間の利益が48万円以下
  • 青色申告特別控除65万円の場合、年間の利益103万円以下

白色申告の場合

ここでいう利益とは、売上から原価や経費などを差し引いた金額です。収支内訳書の㉑のことを指します。

  • 年間の利益が38万円以下

 

配偶者特別控除が適用できる範囲

以下の条件を満たすと、年間の合計所得金額が38万円超、76万円未満になるので、配偶者特別控除を適用することができます。生計を一にする配偶者の所得が1,000万円(会社員で年収1,220万円)でなければなりません。

青色申告の場合

青色申告事業者は10万円控除と65万円控除の2つに分かれます。ここでいう利益とは、売上から原価や経費などを差し引いた金額です。所得税青色申告決算書の㊸のことを指します。

  • 青色申告特別控除10万円の場合、年間の利益が48万超、86万円未満
  • 青色申告特別控除65万円の場合、年間の利益が103万超、141万円未満

白色申告の場合

ここでいう利益とは、売上から原価や経費などを差し引いた金額です。収支内訳書の㉑のことを指します。

  • 年間の利益が38万円超、76万円未満

 

適用する親族、配偶者が年末調整をする場合

確定申告を上手く利用する

扶養控除や配偶者控除、配偶者特別控除を適用する親族や配偶者が会社員の時、年末調整をしていると扶養控除等申告書や保険控除申告書兼配偶者特別控除申告書を10月11月に提出をしなければなりません。しかし、10月11月ではその年の利益が控除を適用できる範囲なのか判断が難しい場合もあります。

その場合、年末調整の書類では控除を適用できなかったと仮定して、扶養の欄に自分の名前を書かずに提出します。年が明けた確定申告の時期に事業主の1年間の利益を確定させ、ここで親族配偶者の扶養控除、配偶者(特別)控除が適用できるのであれば、その人の会社から受け取る源泉徴収票を使って確定申告をします。つまり、確定申告を事業主とその会社員の親族の2人分行うということです。確定申告は少々面倒くさいかもしれませんが、扶養控除や配偶者控除が適用できれば大きく所得税の還付を受けることができ、住民税も減額することができます。

 

年末調整の書類に記載したけど。結果的には控除を適用できない利益だった

これとは正反対のパターンで、年末調整の扶養控除申告書に扶養の対象者として名前を書いたけど、1年を終えてみたら、控除を適用できない利益であった場合があります。その場合には、親族配偶者の源泉徴収票を受け取って、扶養の人数を一人減らす確定申告をしなければなりません。控除額が減ってしまうので、税金は増えて納税ということにはなりますので、お金の用意も必要です。

確定申告をしていないと、過少申告ということになり税務署から連絡が来ます。その場合、過少申告加算税や延滞税なども徴収されてしまうので、本税と合わせると税金が増えてしまいます。この場合の確定申告の期限は翌年の3月15日までです。そうならないためにも、自分で期限内に確定申告を行いましょう。

 

控除を適用する場合の確定申告の期限は5年間

図で表したケースのように親族や配偶者のように、扶養控除や配偶者(特別)控除を適用して確定申告をすると、所得税の還付を受けることができます。確定申告は必ず翌年の2月16日から3月15日までにするものと思っている人が多いですが、このような還付の申告は対象期間の翌年1月1日から5年間が有効となります。つまり、2013年の所得税の還付申告であれば、2018年12月31日までが有効となります。過去をさかのぼって適用できる年がないか探すのもいいかもしれません。

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